電動ラジコンを楽しむ為の環境作りを大切に
実機の審査では「航跡を見る部分」と「姿勢を見る部分」とが分かれていて、
垂直と45度状態のときは、機体の軸(姿勢)が重視され、風で流された分は減点されません。
http://www.aerobatics.org.uk/judging/judging-zla1.htm
一方F3A競技では、全般に渡って「重心の描く航跡」が審査されます。
機軸と進行方向が一致している必要はありません。
これが、ラジコンでパターン飛行をするとき、一番気をつけなければいけない点です。
例えば垂直上昇するとき、
順風では…
90度引き起こすと重心は風に流され後退してしまうので、減点となります。
風の強さにもよりますが、例えば80度の引き起こし姿勢にして、「重心」が垂直移動するようにします。
横風なら…
ヨー方向に傾いた姿勢での垂直上昇となります。
実機なら傾いた垂直姿勢になれば減点ですが、F3Aではこれが正解となります。
長年採用されているルールなのでそれに従うだけです。
でも、何で実機とラジコンとで違った演技方式になってしまったのでしょう?
初期のラジコンでは実機と同じ様にするのは無理だったので、
ラジコン独自のルールで始めたと言う事でしょうか?
何しろ、昔はターンアラウンドなんて無かった訳ですからね。
また、実機に比べ機速の遅い模型飛行機の場合は、風の影響も大きく、
風任せにしていては、めちゃめちゃな図形になってしまったり、フレームアウトしたりと、
とんでもない事になってしまいます。
それと、地上にいるパイロットと空中にいるパイロットでは風の感じ方に違いがあるはずです。
まぁ、この部分については自分で乗った事が無いので、実際どれくらい風を感じられるのか分かりませんが…。
何れにしても、実機と同じ方式で演技したり審査するのは難しい点があります。
結局、ハイスピードでかっ飛ぶ小さい機体を一つの塊として捉え、
「その塊の描く図形を審査する」という今の方式が、ラジコンには合っているのでしょう。